数日前にケータイでこんなメールのやりとりがあった・・・

   
→→→→→花さん→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→花さん→→→→→→→→→→→

これはちょっと作りすぎたか・・・(^^ゞ ←ヒマヒマだったんです(^^ゞ
でも私の花さんに対するイメージはこんな感じです・・・(^^ゞ(^^ゞ(^^ゞ

本当はこれです↓

   
→→→→→花さん→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→花さん→→→→→→→→→→→

ということで
この何気ないメールのやりとりで福島材割り行きが決定してしまった(^^ゞ

今回は比較的に近い場所でコルリの新芽に初チャレンジしてみよう!
と二人で話しをしていたのだが・・・やはり二人とも気乗りしていなかったようだ・・・

どうせならオオ狙いの材割りの方が・・・
でも山梨はもう厳しいし・・・
ならばまだ寒いと思われるオオ産地へ・・・

といったところでしょうか・・・(^^ゞ

まだ材割りシーズンから足を洗えていない二人・・・


05月16日(日)   福島県


   朝目覚めると雨だった・・・

昨夜、花さん宅を21時に出発して現地へと高速を走らせた。
その高速の途中からポツリポツリと雨が落ちはじめ・・・

「おいおい、天気予報は曇りって言ってたぢゃん(T_T)」

と、二人で顔を見合わせた・・・

でも天気予報を信じて明日曇るのを(ん?なんか変?)願った


さておき・・・
突発的に、気まぐれに、その場の雰囲気で決まったこの福島行き・・・
果たしてどんな状況なのかまるで分からない・・・

それもそのはず
花さんもこの時期に行ったことはないし、まして私など今回が2度目なのだから・・・

近場の山々の状況なら過去の採集を思い出せば"もう雪はとけているだろう"とか"新緑で材割りは不可能だ"とか
などなどと想像がつくのだが、今回はホントに未知の世界(^^ゞ

果たしてどんな世界が待っているのやら・・・
材割り・・・できるのか?

まぁ、今回はそれも楽しみの一つとして・・・

   マジで雨降りだよぉぉぉぉぉ(T_T)

しかしこの雨だけは予定外だった・・・

現地に夜中の1時頃に着いても雨がまだ降っていた
「明日は絶対に止んでねっ!!」と期待を込めて温度計を見ると気温13度・・・
「とりあえず灯下してみましょう!」と二人・・・
おいおい(^^ゞ

いないと分かっていてもライトを手に歩き回る二人は・・・おばか?

で・・・
2時には駐車場に車を停めて寝ていました・・・(^^ゞ
ガしかいませんでした(T_T)

5時半頃に目が覚めて窓の外を見ると・・・

「あああぁぁぁ・・・」
「花さん・・・やっぱり雨だよぉ〜・・・やるの?」
早速、軟弱ぶり発揮(^^ゞ

帰ってきた言葉が
「何言ってるんですか!せっかくの福島を!!カッパ着てやればいいんです!!!」

「・・・はい・・・」

「しくしく・・・」←泣きながらカッパを着ている私・・・



ああ・・・天気の良い日にこの福島でやりたかったなぁ・・・
などと考えながら身支度を済ませ・・・いざ!しくしく・・・(T_T)

歩き始めてすぐに
「かぶさん!あそこのブナの立ち枯れ・・・どうです?にやり!」
と花さんはもんの凄い斜面を早速登っていった

   しかしすぐに転げ落ちる様に降りてきた

「かぶさん・・・はあはあ・・・斜面・・・はあはあ・・・凄く・・・はあはあ・・・キツイ(T_T)」

見ているだけで納得でした(^^ゞ

とりあえず平らな所から見ていきましょう・・・
と「あうん」

すると採集者の形跡を早速発見!
「う〜ん・・・こういうのは山梨と一緒だな・・・」
「こんな山の中にも採集者は来るんだな・・・」←オマエが言うな!!
(^^ゞ

   削られたブナ倒木・・・果たして出たのだろうか・・・

削られてない材を求めてふらふらてれてれ歩いていると
花さんはちょっと細めの材を見つけ叩き始めた。
んじゃ、私も・・・と近くに転がってた材を叩く・・・

すると食痕が!!

   で・・・なんで私は赤枯れ材叩いてんの?(^^ゞ

この材の赤さっぷりといい、この食痕の細さっぷりといい・・・
そう!

   もちろんキミだよね!ツヤハダくん!

いつのまにかツヤハダを狙っていた自分が情けない・・・(T_T)

すると
「かぶさぁ〜ん!!!」

今までにそんな大きな声を発した花さんを見たことがない!ってくらいの声で呼んでいる!

「にやり!」
私は急いで花さんの元へ・・・

   幼虫出ました・・・と花さん

「かぶさん・・・これなんですかね?アカアシじゃないみたいです!」

「う〜ん・・・オオです・・・」と決まり文句の私(^^ゞ

手に取りマジマジとみるとどうやらヒメのようである・・・

「やりましたね花さん!オオです!さぁ、ケースを出して!」←まだ言ってる

花さんもヒメだと分かっていたようだ・・・

   福島ヒメげっと・・・

私もマジメにやろっと・・・(^^ゞ
と花さんをその場に置いて細い沢筋を登っていった

「う〜ん・・・なかなかいい材が無いなぁ〜・・・」
などとブツブツ言いながらとりあえずって感じで足元にあった材を叩いてみる

   沢筋に転げてた材・・・

「こんな材にはオオは入らないだろ・・・」
分かってるんだけど・・・叩いてみる・・・
すると・・・

   とりあえずって感じでアカアシが出ちゃう・・・

「ダメだ!こんなことやってちゃ!!マジメにマジメに!!!」

自分に言い聞かす・・・

辺りをぐるりと見渡すと

   辺り一面のブナ帯

「おお!やっぱすげえなぁ!ブナの原生林は・・・」
って、今はそんなこと関心している場合じゃなくて・・・(^^ゞ

   「うわ!雪!まだ残ってるよ!」

って、そんなことも感心しなくていいから早く材を探せってば!

ホントに私って・・・(^^ゞ

   で・・・またツヤハダ出しちゃってたりして・・・

救いようのない私が福島の山中にいた・・・

「よし!マジでやろ!」
やっとスイッチオン!

   そうそう・・・

   やれば出来るぢゃん!

この立ち枯れ2本・・・
・・・・・・・
硬かった・・・
そしてなにより高すぎる・・・
とても私にはムリ・・・(T_T)

さ!次、次!(^^ゞ


しばらくすると妙に一人が寂しく感じられた
雨音だけのこの世界・・・
こんな山の中ではぐれちゃったら・・・

「熊」

ああ・・・
やっちゃったよ・・・

思い出しちゃったよ・・・
襲われたら大変だ!
花さんと合流しよう!!

前回に続く「葉っぱゆらゆら状態」と似ている・・・
やべぇ!
花さん〜どこ〜?

怖いよぉ〜・・・しくしく(T_T)

   やっと見っけた!はぁはぁ・・・怖かった〜・・・

もう、一人で行動するのはやめよう!!
と心に誓うかぶであった・・・(^^ゞ

その後、二人で沢を渡り、しばらく沢沿いに進んでみると・・・

「お!いい材がありますよ!花さん!!」と私・・・

また赤枯れ材だった・・・

(^^ゞ

花さんはその材を削り始めた私を呆れて横で見ている

もちろんタバコをふかしながら・・・

すると!
「やった!出ました!成虫です!!!」
と私は花さんにツヤハダメスを手渡し見せた

「なるほどぉ〜」と言いながら興味なさげ・・・(T_T)

しかし「挟まれフェチ」の花さんはツヤハダオスに挟まれてみたい・・・
と以前に言っていた・・・

その願いを叶えるべく、今日までに私はツヤハダを求めていたのだ!←ホントかよ
「さ!何をしているんですか!オスを出しますよ!」
「花さんも削って、削って!!」

結局二人で赤枯れを削ってるし・・・(^^ゞ

   花さんが出したツヤハダ(原名亜種)オス

あとでじっくりと挟まれて楽しんでもらうためにこれは花さんのケースに入れた・・・

よし!これでオオ探しに集中できるぞ!!←おいおい

   いい感じの立ち枯れなんだが・・・ちと古いか?

ガランとした内部の削れる所はカスカスで
周りの部分はカチカチであった・・・
上部の(10m位ある)方はよさげなんだが・・・
次回来るときは脚立かハシゴを持参か?

   これは3m位の高さ・・・頑張って登ってみたが・・・

いい感じの材だぁ〜・・・
白枯れサクサクだぁ〜・・・

出てくる、出てくる!
丸くならない幼虫達が・・・(T_T)

カミキリマンション状態・・・

サルノコシカケみたいなキノコが付いていたが・・・
このキノコが付いている材はどんなものなんだろう・・・?
全くの無知状態・・・(^^ゞ

   いい沢だぁ〜・・・イワナも沢山いるんだろうなぁ〜・・・

この雨の中どのくらいの時間を歩いたのだろう・・・
ケータイは圏外だったので車に放置してきてしまった・・・
なので時間が分からない・・・

そろそろ腹も減ってきたし・・・
着ているカッパも随分と水を通し(カッパの意味なし・・・)服までびちょびちょだ・・・

さぶい・・・(T_T)

とりあえずリュックに入れてきたオニギリを取り出し、ほおばってみる
食べれば体も少しは温まるかな?と考えたんだが・・・

しかし、立ち止まっているために余計に体が冷えてきた(T_T)
「だめだ!」
動いていないと寒くて死んじゃう(^^ゞ

とりあえず手元の材を削って体を温めることに・・・(^^ゞ

   で・・・出ちゃったのがマダラ?(^^ゞ

いつものように、種別判定不能サイズ(^^ゞ

さぁ!
マジでやらないと寒いわ、ボウズだわ、福島まで来てるのにだわ・・・

散々な結果に終わっちゃう・・・

   で、やっと見つけたこの立ち枯れ

上の画像は3m位の所を撮影

あの辺りがよさそうなんだが・・・
とても届かない・・・
じゃ、とりあえず削りやすい手元の場所を・・・
って、削ったら太い食痕!!

   おおお!!やったか!?これは!!

しかし古い・・・
たぶん抜け出ているだろう・・・
おしかった・・・

結局、食痕を追ってはみたものの・・・
やはり何もいなかった(T_T)

この立ち枯れをまじまじと見上げてみると6〜7mはある
そして目をこらして良く見ると5m位の所にオノの跡がある・・・
やっぱりハシゴだな〜・・・
ちくしょお〜・・・オレもあの辺りを削りたい〜・・・(T_T)

   お預け状態で指をくわえた私がそこにはいた・・・

「じゃ、しょうがない・・・」
「下の方でもやってみるべか!」
と肉厚の薄い部分を(10cm位でしょうか)しかななく削りだした・・・

この立ち枯れも下の方は中がスカスカで、周りだけの円柱状態

いるとすればやっぱり上の方だよなぁ・・・ぶつぶつ・・・
まだ上が気になってる・・・(^^ゞ

近くで花さんは倒木と戦っている

あちらはどうなんだろう?
出ているのかな?
さっさとこの立ち枯れを諦めて、そちらに行ってみたい気はするんだが・・・

「ちくしょう!ちくしょう!」

ガン!ガン!←やけになって叩いてる(^^ゞ

「脚立持ってくればよかった!ちくしょう!ちくしょう!」

ガン!ガン!←親のかたきのごとく叩いてる(^^ゞ

「ちくしょ・・・」

メキキ・・・

「え?」

メキメキメキ・・・

「えええ?」

ぐらぁり・・・

「ひぇぇぇぇぇ・・・」←おもいっきりその立ち枯れから飛び逃げている様子・・・

バキャバキィィィ・・・ずどどぉおおおんんん・・・

「・・・・・・・・・・」

「倒れちった・・・」

マジでこの木の下敷きになるかとおもった・・・
ああ・・・怖かった・・・

直径1mはあろうかと思われるこんな木の下敷きになった日にゃあ・・・
新聞に載るな・・・

「クワガタ採集者、自分で倒した木の下敷きで死亡・・・」って・・・(^^ゞ


その、もんの凄い音にビックリして花さんが慌ててこちらに駆け寄ってきた

「どうしたんですかっ!!」と、花さん

「あ!丁度いいところにきましたね」
「手頃な倒木を見つけましたよ!」と私(^^ゞ

   倒木となってしまった立ち枯れ・・・

早速、二人してこの“倒木”を削り始めた(^^ゞ


すると間もなく・・・

「出ましたぁぁぁ!!」と花さんの声が上がる

しかし

「オオメスですっ!!」

しかし

「いいサイズっす!!」

しかし

死んでるし・・・(ToT)

   フセツもしっかりとしていたのに・・・

どのくらいの時間が早ければ生きたこのオオメスを割り出すことができたのだろう・・・

実に残念だった・・・

ちくしょお〜(ToT)

よおく見ると、このメスの体内の至る所からコメツキらしき虫が沢山出てきた・・・
死亡原因はたぶんコイツらだろう・・・
画像の右上に数匹いるの分かります?

さらによおく見ると・・・
オノ・・・当たってるし・・・(^^ゞ


「まだ生きているのが絶対に入ってますよ!!」と張り切る二人!

その直後!

「出ましたぁ!今度は幼虫です!」

「あれ?でもこれって・・・アカアシ?」

   アカアシっ!オマエ!タイミング良すぎるっ!!


その後・・・
(ここから本番です(^^ゞ)

「蛹室出ましたっ!中で黒いのが動いてますっ!!」とハイテンションな花さん

「マジっすか!やりましたねっ!!」
と倒木の反対側にいた私は急いで花さん側に飛び移った

そして蛹室の中を覗かせてもらうと確かに黒くてデカイのが動いてる・・・

「ちょっと待って下さいね!」と撮影に余念のない私・・・
カメラが雨でずぶ濡れになっていることにも気がついていない私・・・
私もテンションが高い・・・(^^ゞ

   中で黒いデカイのが動い・・・写ってねーじゃんか!!

指でほじほじと食痕をどかしてフーってやると・・・

「出たぁ!!やりましたぁ!!」

雨降る福島の山中で握手を交わす二人

福島に来て良かったぁ・・・(ToT)

   ホントに出ましたぁ・・・うるうる

しばらく余韻に浸って、実感を噛み締めていると・・・

(ToT)

やっぱり嬉しい〜!

「採集は楽しければいいんだ!」なんて散々と言って来たけれど
やっぱり結果が出るともっと楽しい〜

ということで今回からは・・・「採集はやはり結果ですっ!!」←きっぱり!(^^ゞ


「さぁ!最後の仕上げです!取り出しちゃって下さい!」
と撮影を続けながらの私・・・

小枝を噛ませて取り出そうとする花さん・・・

「無、無理っす!」

まだ取り出すには穴が小さかったようだ・・・

   ナイフで蛹室を広げていく花さんのハンド・・・

ナイフで蛹室が


ぺきっ、ぺきっ、と徐々に広がっていく・・・


ぺきっ、ぺきっ、っと・・・


「さぁ!出ますよ!!」

   ポンっ!!!

「やりましたぁぁぁぁぁ!!」

花、かぶコンビ、始まって以来の快挙!!

   うれしぃぃぃぃぃ

いつもボウズだった二人が・・・

ここまで成長いたしましたぁ・・・

   ありがとう・・・オオメス(ToT)

やっぱり福島ってすげえ・・・

下見も土地勘もなしで割り出せるなんて・・・

   ただの偶然なのか?しくしく・・・

でも

ホントによかった・・・

今までの苦労が報われた感じがする・・・

おいおい・・・苦労するほどやってたか?

(^^ゞ

今回・・・顔文字使いすぎっ!(^^ゞ

   ほれぼれ

「はっ!」
二人はあることに気がついた・・・
「オスが出ていない・・・」

「うっしゃあぁぁ・・・この勢いでオスも出すぞぉぉ!」


ここからいつもの二人に変わる・・・(T_T)

出てくるのといえば・・・

   うおっ!ちょっとビックリしたぞ!おい!

結局、その後は太い食痕は出てくることなく

いつもの赤いヤツらが立て続けに登場するだけであった・・・

   いつものこんな感じ・・・

倒木はほとんど削り尽くされ、私らもそろそろ限界・・・

さぁ、また秋のお楽しみとして上がりましょう!

と、冷えた体を温めに温泉に直行!!

   滝が「おめでとう」って言ってた・・・んなわけねーよ!

今回は満足でいっぱいの採集でした

   風呂上りにまた眺めてるし・・・(^^ゞ

45mmでした

   ついでにツヤハダも・・・(^^ゞ

あ!
ツヤハダのバックの地図は関係ありませんので・・・あしからず
温泉でもらった観光案内地図っす!

   風呂で体も温まったら・・・やっぱりこれでしょう!!

会津ラーメン・・・

どんなのだろう・・・

期待していいのか?

店内に入ると観光の人、地元の人、とそこそこのお客さん・・・

とりあえずメニューの一番上に書いてある「会津ラーメン醤油」を二人して注文した


店内には魚拓がいっぱい張ってあった・・・

この付近で釣れたんだろうなぁ・・・
しかもデカイし!

   一尺八寸五分かぁ・・・センチで書いて(T_T)

55cm位でしょうか・・・

   まぁ、人それぞれの好みってもんがありますからねぇ・・・


福島を後にしたのだった・・・

また来るぞ福島っ!!


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