07月21日(日)  山梨県


今日は以前から他種の採集で何回か訪れている場所へヒメオオ狙いで出撃!
今年の始めにツヤハダ狙いでここを訪れた時になぜかヒメオオ幼虫を割り出してしまった。
ツヤハダ材を狙っているならヒメオオ幼虫は出てくるハズはないのだが、
ついつい良さそうな他の材に手を出してしまったらこの結果となった訳である。
しかしその時点でヒメオオ幼虫とは判別出来ず不明幼虫として家に持ち帰り、
数ヶ月後に無事羽化した個体をマジマジと見てみると
その成虫がヒメオオ♀だったものだからさあ大変!
ここにもヒメオオがいるぞぉ〜!とばかりに夏を待ちわびていた次第である!
今月頭にも来たのだがアカアシ♀を確認できたのみ・・・。
ホントにいるのかぁ〜?と思いながらの再挑戦である!

集合場所に30分早く着いてしまった・・・まだ来ていない・・・。
とりあえずその辺でも散歩してみるか!と車を降りるが結局、散歩のつもりが虫探しをしてしまう(T_T)
きっと昨夜、街灯に飛んできたであろうクワ達が石や、枯れ葉の下に隠れているはずだ!
よしっ!暇つぶしにそいつらを捕まえてやろう!←ホントにばか!
しかし街灯の下には石も枯れ葉も何もなく、隠れる場所など無かった。
あるのはミヤマの死骸のみ。しかも頭だけ。
街灯に飛んできたのはいいけれど、コンクリートの地面に着地失敗!ジタバタとしていたら、
朝方、鳥たちに胴体だけ持っていかれてしまった。そんなところだろう。
しかし、おおっ!これはでかい頭だぁ〜!等とそれだけでも楽しめる自分が少し悲しい。

そんなことをしていると、おおっ!もう時間だ!
そそくさと車に戻り待ち合わせの駐車場に移動するとドンピシャでPさん、Tさん登場!
なぜか安心する顔ぶれだ!今回もよろしくです!

さてさて、目的地はここからまた30分位の移動。
川沿いの国道を走ると少しづつ標高が上がっていき、雰囲気も少しづつ出てくるのが分かる。
すると助手席では2号くんが、「おおっ!あれヤナギだ!ほらあっちにも!」とうるさい。
最近仕事が忙しいらしく、今日もやっと仕事にケリをつけての参加とあってテンションも高い。
いや、寝不足によるテンションの高さか?(^_^;)

国道から本命の林道に道をそれ、さらに標高が上がる。そして一番始めに出てくるヤナギ群。
ここを見ておかなきゃ!ここがヒメオオ幼虫を割り出したポイント!

   おお〜これだぁ〜!

車を降りて急いでサンダルからトレッキングに履き替える。早く準備準備!
そんなことをしている間にPさんは?・・・。
あれっ?もういない・・・。
むむっ!さすがに素早い。

私は目が悪い。左右どちらも0.2である。
本来、免許は眼鏡使用なのだが最近メガネの度が合わないので、めんどくさい。
勉強の為の文字や、都合の悪い物を見るときは0.2だが、こういう自分の好きな物を見るときは
視力を上げる事が出来る。←なんのこっちゃ!
しかし後にこの採集では目の悪さはそうとうのハンデだと思い知らされる(T_T)

ヤナギの枝をずぅ〜っと目で追っていくと、先の方に黒い物体がくっついてるのを早速発見!
近くで同じようにヤナギにガンを飛ばしていたTさんをすかさず呼ぶ。
「あれ〜そうですかねぇ〜?あそこの黒いもっこりとしたヤツ」
落ち着いているようなしゃべり方を自分でしているのが分かるのだが、
内心、ヒメオオかな?アカアシかな?と心臓が高まっているのも隠せない。
とりあえずは網だ!車で待機していた網がここで初の登場となった。前回は登場できずに、網もグレていた!
そんなことをしているうちにPさん、2号くんもただならぬ私達の気配に駆け足で寄ってきた。
二人とも双眼鏡を持っているので早速覗き込んでいる。そして一言。
「お〜クワガタだぁ〜!ヒメオオか?アカアシか?どっちかだな!」。
わかってるっちゅーの!

   ヤラセのアカアシ。しかもピンボケ!

それではいざ!と、網を伸ばし、手を伸ばす、んんっ?とどかん・・・。
幸いジャンプすればなんとか届きそうだ。下の地面は道路だし落ちても見失うこともないだろう。
どりゃ!とばかりに宙高く飛んだ私は2mは飛んだ事だろう(ないない)
次の瞬間、ぱちん、と地面に一匹のクワガタが叩きつけられた。
仰向けになっているそのクワガタの腹は赤かった・・・。
さて、次々、次行こう・・・。(タイトル名はここから来ている、あまり粘れない性格)

第二のヤナギ群へ数分で到着である。
ヒメオオがいるならば絶対にここだろう。とにらんでいる期待の場所である。
沢が流れており両岸にはビッシリとヤナギヤナギヤナギ・・・。
ここにいなけりゃどこにいる!絶対にいるはずだ!
もしいなかったら自分はクワ採りに向いていないとあきらめよう。←それぐらいの場所。

車を停めた場所から少し戻るように歩いた所でまた黒い物体を発見!
網は手にある。しかし落っことしたらとてもじゃないが二度とお目にかかれない場所にいる。
さあどうする?・・・とりあえずみんなを呼ぼう(^^ゞ

みんな一言「おお〜クワガタだぁ〜!ヒメオオか?アカア・・・」くどいっっ!!

網をスルスルと伸ばしていくと、おおっ今度は届くぞっ!しかし落としたら・・・自信がない。
煮え切らないのも嫌いなので、意を決して「どぉおりぁ〜」・・・オイオイ(^^;)
網をかすめた後の枝には黒い物体は付いていない。下に落としてしまったか?
網を見ると、ああっ!入ってるぅ〜!!!
どれどれ、なになに?、わらわらとみんな集ってくる。

(ここから時間の流れが少し遅い)やったぁぁぁ、ヒメオオだぁぁぁ(T_T)そんな感じであった。

   うれしい〜

手にしたヒメオオを眺めながら、「いてよかったぁ〜」

   撮影に余念のないお二人・・・

それからというもの、みんなの目つき、行動力がガラリと変わった気がした。殺気立っている人もいる。
次は俺だぁ!いや、俺だ!と聞こえてきそうだ。そう感じたのは私だけ?
しかし、むなしくも時間だけが過ぎていき、上ばかり見ていたから首の痛みが出始めてきた。
何故か九ちゃんの歌詞が頭の中をよぎっていく。九ちゃんは首、平気だったのだろうか・・・。

疲労と共に戦闘能力の低下した戦士達は、しばしの休息!
地図を広げて別のポイントの選択。昼を過ぎているのであとそんなに多くは回れない。
ヒメオオのいそうな条件の林道に絞り込み、期待をかけて挑む事にした。
なんだかんだと討論の後、四人が一致したポイントへ大移動。前回少しだけ歩いた林道に決定。

しかし、その移動の途中でこれまた素晴らしいヤナギ群を発見してしまった。
ブレーキを踏みかけて悩んだが足はアクセルへと踏み直していた。帰りに寄ろう(^_^;)
きっと後ろを走るPさん、Tさんもそう思った事だろう。←勝手な解釈その1。

さてさて、本日、二本目の林道に到着。
ここの林道は勾配が結構きつい。歩いていると息が切れてくる。運動不足か?
反面、ヤナギもまばら・・・。ううっ、期待を外してしまうのか?さっきのヤナギ群が頭の中をチラチラ。

   何処にいる〜

そろそろもう一匹を追加しておきたい時間だ。首もだいぶまいってきた。
舗装されていた林道はダートに変わり、前回はここまでの採集であった。ここから先は未知の世界。
きつかった登りもダートに変わると下りへと変わり、らくちんで足を進められる。帰りがきつそう(T_T)
しかしそんなことを吹き飛ばしてくれるかのように目の前に広がっていくヤナギ達。
おお〜やっぱりここまで来てよかった。
間もなくPさんがヒメオオを発見!手を伸ばせば届きそうな感じの場所で(むりむり)もぞもぞとしている。
比較的細めのヤナギが林道へ張り出している感じだったので手で木を揺らし難なく手中へ。二匹目だぁ〜。

   うれしい〜パート2

少し先に足を進めたところでまたもやPさんが呼んでいる。
んんっ、よく見つけるなぁ!さすがである。
どれどれ?こっ、今度はデカイぢゃないですかっ!
網をPさんに渡して、採るように言うが「ははっ、私は写真が撮れればいいんですよ」と返ってくる。
うう〜ん、私とは人種の違う大人の方だ。私もそんな風に言える日が来るだろうか?
任務を任された私は辺りを見渡し、しばし作戦を練る。ここは場所が悪い。
万が一ここで落としたら見つからない・・・まずい・・・。
責任重大にもかかわらず「ずぉりゃぁ〜」と一撃!←またそれかい!
ううっ、よかったぁ〜、入ってる〜!落とさずに採れた(T_T)
実は結構ドキドキであった。

   本日の3匹目

ヤナギが途切れ、植林された杉が沢山出てきてしまいこの林道を後にすることに。
帰り道、来るときに見つけたヤナギ群に立ち寄ってアカアシペアを追加。

   ヒメやーい!どこだ〜!

なにはともあれ、一匹の幼虫から始まったこのヒメオオ探索は無事に結果を出せる事となり、私なりには
充分過ぎるほどの満足感でいっぱいであった。
しかし今回の採集からヒメオオのヤナギ採集にドップリと浸かってしまう日々が待ち受けていた。
ね、Pさん!Tさん!また行きましょ!


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